縮地とかワープとかテレポート
【
日常(静岡) 】
いわゆる昼ドラのTBSシリーズである花王・愛の劇場が今春をもって40年の歴史に幕を下ろすわけだが、その最後のタイトルとなった
『ラブレター』を、毎回じゃないが時間があれば垂れ流しては視聴している。

なぜなら、昼ドラには珍しいドロドロとした成人男女の愛憎劇とは違って少年少女にはじまる恋愛を小豆島(しょうどしま)のひなびた雰囲気に包んで彼らの成長を追いながら描く爽やかなストーリーだから、というわけではなく、主役の耳の不自由な女の子がえらくかわいいからである。
しかしそのうちに自然とドラマそのものに興味を持つようになったのだが、本日の回において、東京の病院に入院している少女がいよいよ施術当日、手術室に移動しようとするシーンの後、それまでギクシャクしていた二人の関係に意地を張って小豆島にとどまっていた少年が意を決して少女のもとに駆けつけようと走る描写があった。
それを観ていた僕も母親も「手術が無事に終わったとき、少年が少女のもとに着いていて、初めて少女が少年の声を聞くという演出なのだな」と思った。ここまで観ていた人間にとって、それが自然な解釈だと思う。
ところがなんと、少年は手術前に少女のもとに到着してしまうのである。
つまり少女が入院している部屋から手術室に移動する間に少年は小豆島から東京に来たわけだが、小豆島って瀬戸内海の島だよな。確か。
ためしに鉄道のみ最寄り駅間の所要時間を調べてみたが、香川県の高松駅から東京都の品川駅まではどうやっても4時間以上かかる。
フェリーや各種のロスを加えた場合、間違いなく6時間は必要なはずである。
少女が病室から手術室への移動する細切れの場面をはさみながら、少年が小豆島の家から自転車で港に行く・そこからフェリーに乗って本土に渡る・JR品川駅に到着・病院に向かってダッシュ・という場面をつないでいることを考えると、
A : 少女が病室と手術室の間を6時間かけてゆっくり移動した
B : 病室と手術室が数十km離れていた
C : 少年が相対性理論とかを利用したオーバーテクノロジによる移動法を駆使した
D : 物語の舞台は小豆島(あずきじま)という東京湾に浮かんだ架空の島だった
などの超展開でしか説明できない。
観ていた僕らにはそっちのほうが気になってしまい、手術前に再開できた少年少女の感動的なシーンは多くの謎を残したまま次回へ持ち越された。
もっとも、この謎の解明が番組で行われることは決してないと思うが。